プリント基板CAD : 各種便利機能
オフセット図形作成
「オフセット図形作成」は、選択したオブジェクトから指定した数値分オフセットした位置へオブジェクトを生成することができる機能です。PCB/パネル/フットプリントシートで使用することができ、取付穴のドリルを基準に禁止領域を作成したい場合や、配線スペース確認のため配線を一時的に等間隔で配置したい場合などに便利です。
一定クリアランスを保って、同心円状に配線(円弧)を作成 | 取付穴のドリルを基準に禁止領域を生成 |
生成できるオブジェクトについて
「オフセット図形作成」の機能では、選択したオブジェクトを基準として以下のオブジェクトを生成することが可能です。
ライン / 塗り図形 / 配線 / ベタ(静的ベタ) / 禁止領域 / デザインルール領域
オブジェクトが生成される層について
「オフセット図形作成」の機能で生成されるオブジェクトは特定の対象層がある場合、自動的に対象層に作成されます。
特定の対象層がない“ライン”“塗り図形”は画面左下の『作業層』に生成されますので、任意で層変更して指定することが可能です。
円弧オブジェクトを複製する場合、「相対移動」では形状を維持したままオブジェクトの複製を行いますが、「オフセット図形作成」では中心座標を維持したまま同心円状にオブジェクトの生成を行います。
相対移動 | オフセット図形作成 |
オフセット図形作成
オフセット図形の作成方法(生成オブジェクト:配線) |
「オフセット図形作成」の機能を使用し、配線(円弧)のオフセット図形を作成する方法をご紹介します。 |
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その他使用例(生成オブジェクト:禁止領域) |
取付穴(スルーパッド)のドリルを基準に禁止領域を生成する方法をご紹介します。 |
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その他使用例(生成オブジェクト:ライン) |
パッドランドからのクリアランス位置の目安として、ランドを基準にラインを生成する方法をご紹介します。 |
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オブジェクト設定について
設定は、共通の設定である「共通設定」「オプション設定」と、各生成オブジェクトによって異なる「オブジェクト設定」で構成されます。
ライン | 塗り図形 | 配線 |
ベタ(静的ベタ) | 禁止領域 | デザインルール領域 |
共通設定
項目 | 内容 |
オブジェクト |
生成するオブジェクトを「ライン」「塗り図形」「配線」「ベタ(静的ベタ)」「禁止領域」「デザインルール領域」から選択できます。 |
ギャップ |
オブジェクトを生成する距離を指定します。 |
作成数 |
生成するオブジェクト数を指定します。 |
オブジェクト設定
オブジェクト設定は、生成するオブジェクトによって設定内容が異なります。
項目 | 内容 |
線幅 |
線幅を指定できます。 |
スタイル |
線のスタイルを「実線」「破線」「点線」「一点鎖線」「二点鎖線」から選択することができます。 |
ラインの作図や編集についてはこちらをご参照ください。
「オブジェクト」に「塗り図形」を指定した場合、オブジェクト設定はありません。
塗り図形の作図や編集についてはこちら(塗り多角形/塗り矩形/塗り円)をご参照ください。
項目 | 内容 |
線幅 |
線幅を指定できます。 |
キャップ形状 |
配線のキャップ形状を「円」と「角」から選択することができます。 |
配線の作図や編集についてはこちらをご参照ください。
配線を生成した場合、ネット名は『DummyNet』となります。
『DummyNet』とは、オフセット図形で生成されるネットオブジェクトへ一時的に付与されるネット名です。
作成後は必ず任意のネット名をご指定ください。
項目 | 内容 |
外形線幅 |
ベタの外形線の線幅を指定できます。 |
塗りつぶし線幅 |
ベタを塗りつぶすラインデータの線幅を設定することができます。 |
ベタの作図や編集についてはこちらをご参照ください。
「塗りつぶし線幅」は「外形線幅」以下の値を設定ください。
項目 | 内容 |
ネットの配置を禁止する |
領域内にネットオブジェクトがあればDRCでエラーとします。 特定のネットを許可ネットに指定したい場合は、禁止領域生成後に設定を変更してください。 |
ドリルの配置を禁止する |
領域内にドリルがあればDRCでエラーとします。 |
部品の配置を禁止する |
領域内に部品があればDRCでエラーとします。 |
部品の高さ制限 |
領域内に高さ制限よりも高い部品があればDRCでエラーとします。 |
禁止領域の作図や編集についてはこちらをご参照ください。
項目 | 内容 |
領域名 |
生成するデザインルール領域の名称を指定できます。 |
デザインルールの作図や編集についてはこちらをご参照ください。
デザインルール領域の設定は【DRC/MRC設定】から設定できます。
オプション
オプションは、生成するオブジェクトに関わらず共通の設定となります。
項目 | 内容 |
選択内容 |
選択方法を「通常」「二点間」から選択できます。 通 常: |
基準位置 |
基準位置を「中心線」「外形線」から選択できます。 中心線: |
パッド対象層 |
オブジェクト生成の基準とするパッドの層を選択します。 |
Rつけ |
角部分にRを付けてオブジェクトを生成します。 |
基準オブジェクトを削除 |
オブジェクトを生成時に、基準として選択したオブジェクトを削除することができます。 「基準オブジェクトを削除」ではパッド/ビアは削除対象外となります。 |