Quadceptでのオブジェクトとは、Quadceptで使用(作図・編集)するモノや対象のことです。
Quadceptで使用するオブジェクトには以下の種類があります。
以下に詳細を説明いたします。
全体
プロジェクトとは回路図やPCBなどの設計した図面を管理するファイルです。
Quadceptでは回路図の設計図面やPCBの設計図面には必ず、プロジェクトという親を持ちます。
プロジェクトに格納した回路図とPCBは対となっており、差分を確認することができます。 |
「ライブラリキャッシュ」についてはこちらをご確認くださいませ。
部品は、回路図に配置される形状「シンボル」や、PCB設計図面に配置される形状「フットプリント」や「IPCフットプリント」、メーカーや価格などの「属性」を登録できるオブジェクトです。
部品を作成することにより、回路とPCBの連携、部品の管理が容易になります。 |
回路図
回路図に配置する形状です。
シンボルのまま回路図に配置することもでき、部品に登録して属性などを設定後、部品として管理することができます。 |
ピンの形状の中でも結線の接続を行う部分をあらわした形状です。
結線が接続されていない時に表示され、結線が接続されると自動的に非表示になります。
接続が行われていない場合は□の形状が表示され、ピンが「未接続」に設定されている場合は×の形状が表示されます。 |
回路図の結線がシートをまたがる場合や、回路図上で結線を作成するスペースが確保できない状況で使用する飛び先ポートです。
ネット名の指定にも使えます。 |
ポートのつながり先がどのシートのどのアドレスにあるかを示すオブジェクトです。
ポートアドレスの更新で自動的に実行時の接続場所を表示します。 |
部品のピンとピンを接続する電気的なライン。結線で接続した情報がネットリストになります。 |
結線の分岐点で、交差した結線のネットを統合するオブジェクトです。
ジャンクションで接続した結線は同一ネットになります。 |
ICやFPGAなどから引き出した結線をまとめることができます。
バスに対して結線をつなげた場合、自動的にリッパー(斜め結線)を発生させることができます。 |
一点接続は「一点グラウンド」や「一点アース」などとも呼ばれる基準電位となる1点を設定できる機能となっています。
アナログ回路電流とデジタル回路電流等の異電位ネットを接続する場合に使用します。
回路図やPCBでそれぞれ一点ジャンクションを配置できることで、回路図と基板間のネット情報の整合性が確保でき、基板配線時には不要なDRCエラーを表示することなく設計を行うことができます。 |
メモは、回路図上に設計者の作業コメントとして配置することができる機能です。
層毎に分け表示・非表示や印刷可否を切り替えることができ、設計者の意図を各担当者に適切に伝達することができます。 |
デバイスブロックは、過去に作成した実績のある回路図を流用設計するためのものです。
部品を配置するイメージで過去の回路図を流用することができます。 |
ライン、矩形、円、円弧、文字など、さまざまな図形を作図することができます |
PCB
PCB設計図面に配置する形状です。
フットプリントのままPCB設計図面に配置することもでき、部品に登録して属性などを登録し、部品として管理することができます。 |
PCB設計図面に配置する形状です。フットプリントとの違いは、ウィザードに値を登録することでIPC規格に沿って自動的に作成されます。
フットプリント同様、このままPCB設計図面に配置することもでき、部品に登録して属性などを設定し部品として管理することができます。 |
基本的に部品のピンを半田付けするところや、取付け穴に使用します。 |
ラッツ(ネット情報)を元に電気信号線が流れるラインを作図します。 |
ベタは基板上の銅箔エリアで、カッパーと呼ぶ場合もあります。
銅箔のエリアとなるため配線と同じく電気信号が流れますが、配線がライン形状であるのに対し、ベタは任意の図形を作成することができ、配線を補強できます。
Quadceptのベタには動的ベタ(作図したエリア内で、自動的に設定したネット名に対して接続し、それ以外のネットに対してはクリアランスを保つように形状が更新されるベタ)、静的ベタ(形状が変わらないベタ)があります。 |
サーマルは作成したベタの同一ネット上のパッドに対して、広い平面のベタへの熱の拡散を防ぐように切り込みを入れた形状のことです。
サーマルラインはそのサーマル形状のベタ形状のパッドとベタとの接続ライン部分となり、ベタ設定で自動的に作図されますが、不要なラインは後から削除することができます。 |
ベタ/ポリゴン/禁止領域に使用します。作図したエリアはベタ/ポリゴン/禁止領域の内部が部分的に切り抜かれた状態になります。 |
部品の領域を設定します。DRCでの部品同士のクリアランスチェックや、3D出力時の部品データの領域となります。 |
「部品の高さ制限」「ドリル配置制限」「禁止ネット制限」の禁止領域です。
目視での確認はもちろん、DRCでチェックを行うことができます。 |
デザインルール領域は、DRC設定項目の中で基板全体ではなく
層や領域毎にデザインルールが異なる場合、領域を設定し分けて定義することができます。
コネクタやFPGAなどの狭いピッチの箇所や電源回路の一次側の沿面距離が必要な個所に使用します。
|
一点接続は「一点グラウンド」や「一点アース」などとも呼ばれる基準電位となる1点を設定できる機能となっています。
アナログ回路電流とデジタル回路電流等の異電位ネットを接続する場合に使用します。
回路図やPCBでそれぞれ一点ジャンクションを配置できることで、回路図と基板間のネット情報の整合性が確保でき、基板配線時には不要なDRCエラーを表示することなく設計を行うことができます。 |
矢印とラインとテキストで距離や角度などをあらわします。
円の直径、ラインの長さ、角度、パッドの大きさなどを示すさまざまな寸法線の種類があります。 |
ライン、矩形、円、円弧、文字など、さまざまな図形を作図することができます。 |